58.クーラーボックスにたまった水は、捨てるのですか(2018/10/01)

◆たまった水の中に、氷の塊が残っている間は、保冷力を助けるので水は抜かないほうがいい
「水は0℃で凍リ、水は0℃で溶ける」と教わったように記憶している。これで考えるなら、クーラーの中に水がたまっていて、氷の塊が残っている状態なら、そこにある水は限りなく0℃に近い水といえる。もっと正確にいうなら、氷の周りの水は限りなく0℃に近い。保冷力の優れたクーラー内部で、0℃でに近い水から20~30cm離れたとしても、そこの水温が極端に高まるとは思えない。もし温度の高まる原因が生じた場合は、氷は早く溶けてしまうだろう。氷の塊が長時間残っているのは、中の水の温度がそれほど上がっていないことの証明だ。

家庭用冷蔵庫の庫内は、通常4~6℃に設定してある。家庭で使っている冷蔵庫と、たまった水の中に氷の塊が浮いたクーラー内部の温度を比較すると、クーラーのほうが低いことはあっても、冷蔵庫より高いとは考えにくい。したがって、氷の塊が残っている状態では、水は抜かないほうがよいと結論づける。

冷気は低い所にたまる。冷蔵庫の扉は、側面に取り付けてあるので、扉を開けると中にたまった冷気は一気に外に出てしまう。冷蔵庫の扉を開けるたびにモーター音がするのは、その都度、中を冷やすためにモーターが回転しているからだ。いっぽう、キャンプで使うクーラーの多くは上部にあるふたを開閉するので、中にたまった冷気は外に出にくい。このことも保冷力の高いクーラーがわれわれキャンパーに対し、大きく貢献してくれる道具のひとつであることの証明なのだ。

数年前、某有名メーカーの製品を使って72時間の保冷力テストを行った。同じ型の複数の製品を用意し、マイナス25℃で固めた氷屋さんの氷の塊を、容量の1/3弱入れた。朝の日の出からタ方太陽が西に傾くまで、強い直射日光の当たる場所に並ぺて設置した。

実際の使用時の状況に近づけるため、深夜を除いて2~3時間おきにふたを開け、中の氷の重量を計った。1台は計測のたびに中にたまった水を抜き、もう1台は抜かなかった。結果、水を抜かないほうが長持ちしたのだ。

終了後、そのまま車に積み込んで持ち帰ったが、翌日になってもたまった水の中に大きな塊が残っていた。

<一口アドバイス>
・水抜き栓の役割
クーラーボックスについている水抜き栓は、氷の溶けた水を抜くためではなく、そ王子のときに利用するものと考えればよい。移動時にはしっかり栓がしてるか確認すること。

・溶けた水も保冷効果を保っている。
(1)氷は0℃で溶けるから氷の周りは限りなく0℃に近い水
(2)氷から離れると徐々に水温は上がる
(3)空間の温度はふたの開閉による外気温の影響で水より温かいしたがって内部の水は保冷効果を発揮するので抜かないほうが良い

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